コンセプト
・構築内におけるサイクルと積み展開の両立。2つの動きから各エースを通す
・構築に柔軟な試合展開が可能な要素を多く盛り込む。構築+立ち回りで対応可能な幅を広げる
構築経緯
1.
・残飯ラグラージ
・珠龍舞ドラパルト
・襷剣舞ゴリランダー
私が現在参加している大会「frontier」のチームメンバーが使用していた「ラグドラパゴリラ」が「対面操作サイクル+起点作成→積み展開」を強く行える並びとして自分好みの性能だったため、主軸を真似して構築を組み始めた。
2.
ゴリランダー 襷剣舞→鉢巻
ラグ・ドラパの使用感は良い一方、襷ゴリラがサイクル下の後出しがしづらかったり、剣舞を積めない時の火力に乏しいと感じたためサイクル性能と瞬発的な火力を確保できる鉢巻に変更。
またゴリラ→GF下の残飯ラグで欠伸ステロループを展開する動きを円滑に行うため、蜻蛉返りを採用したところ上手く合致。「ラグゴリラの対面操作+GF欠伸ステロサイクル→珠ドラパルトを通す」動きを基本的な勝ち筋として固めた。
3.→
ラグの個体数が終盤にかけて増加した影響でメタが進行。初手で出落ちしたり選出・立ち回りが歪んで思うように立ち回れないケースが増えたため解雇。
その代わりに吹き飛ばしで起点にされにくく、出落ちしづらいHDカバルドンに変更。
欠伸ステロ要因としての純粋なスペックの高さに加えて「カバの誘う水全般にゴリラ後出し→相手の交代側に蜻蛉返り→カバ着地からGF下で欠伸ステロループ展開を行う」動きがラグの時以上に好感触だったため、そのまま採用。
残飯+GF下での欠伸ステロの要素は構築に残したかったため、残飯を持たせ「残飯カバ+珠ドラパ+鉢巻ゴリラ」を改めて構築の基本選出として残りの枠を検討。
4.
スカーフヒートロトム
カバ・ゴリラとのタイプ補完と動きの相性が優秀。サンダーに雰囲気強めであり、基本選出に通る氷の一貫を切れる枠。上からの対面操作スカトリ+鬼火で柔軟な試合展開を形成できる点を評価して採用。
5.
瞑想鉄壁カプ・レヒレ
構築内での状態異常耐性の確保。ドラパの苦手な悪ウーラオスに強く、ドラゴン・氷の一貫を切れる枠。
スカーフ・残飯が持てない中で強い型を検討した結果、スカーフヒトムとの動きが優秀でミミウーラ等の対面的に行動してくる並びへの詰ませが強力な鉄壁瞑想ドレキ型で採用。
6.
やどみが搭載ハーブテッカグヤ
ドラパルト以外のエース枠。カバルドン・レヒレが苦手なゴリランダーやランドロスに強く、地面の一貫を切れる枠。
最低限サイクル参加が可能+受け系統やラグ展開等への崩しを行えるやどみが搭載のハーブ型で採用。
で完成。
カバドラパゴリラの基本選出で構築内での太い勝ち筋は充分確保できてるとした上で、ハーブカグヤ・瞑想鉄壁レヒレでの積み、詰ませ展開を用意して勝ち筋の選択肢を分散。
また対面操作技・ステロ・スカトリ・鬼火・やどみが・無効タイプを含めた全体の相性補完等、柔軟な試合展開が行いやすい要素を多く盛り込み、構築+立ち回りで対応できる範囲をできる限り広げることを意識した。
個体解説
カバルドン
性 格:慎重
特 性:砂起こし
実数値:215(252)-133(4)-135-*-136(252+)-67 ※B個体値24-25
持ち物:食べ残し
調整先
DL調整のD>B
参考元
本構築の主軸①
当初ラグだった枠に変わって構築の中核を担う起点作成・クッション枠。
初手置きorゴリラヒトムの対面操作で安全に着地してから欠伸ステロを展開、裏のエースを通しやすい盤面を形成する。
初手置きからステロを撒いた後、ゴリラを噛ませて1サイクル回してから再度着地。残飯+GFでHPを回復しながらステロ欠伸ループに持ち込む動きが強力。サンダーなども火力のない型であれば、暴風に後出ししながらHP管理しつつ欠伸で切り返していける。対サンダーは基本的にカバを上手く絡めて欠伸ステロで流しながら後続での処理を心掛けていた。
初手置き→欠伸連打で相手の裏を見ながら残飯でHP管理をして展開を作っていけるのがオボンにはない強み。
HDなのはサンダーからの被ダメ軽減と、初手DMラプラスや珠特殊ソウゲン持ちへの出落ちを防ぐため。DL調整を施すことで終盤増加傾向にあった初手DMポリ2にも出落ちせずに済むのが偉かった。
地震の枠はGF下でも威力が下がらない十万馬力も考えたが、命中不安と接触技で余計な負け筋(ゴツメ、静電気etc)を生むのを嫌って採用は見送り。
ドラパルト
性 格:意地っ張り
特 性:すり抜け
実数値:163-189(252+)-95-*-96(4)-194(252)
持ち物:命の珠
技構成:ドラゴンアロー/ゴーストダイブ/鋼の翼/竜の舞
本構築の主軸②。エース枠。カバの欠伸ステロやヒトムゴリラの対面操作で上手く一貫を作り、上から高火力を押し付けて有象無象を破壊する。
カバの欠伸ステロ+龍舞珠ドラパでポリ2+レヒレが同居してるような構築以外は、立ち回り次第で大体勝ち筋を作ることができた。龍舞→DMで対面で撃ち合える性能の高さ、有象無象のサイクルや受けループへの崩しetc と単体での自然な対応範囲が広いのがあまりにも優秀。最高のポケモン。
鋼の翼はミミッキュと対面撃ち合えるようになるのに加えて、フェアリー+ノーマルタイプの並びに対して技択を解消できるのが偉い。スチルを積んだ後、ウーラ・エスバ・ミミッキ辺りの不意打ち・影打ちにも抗えたりもする。
すり抜けはラグ採用時、身代わり持ちへのメタとして採用していた名残。構築単位でラプラス・壁展開へのメタを用意できるのが偉かったためそのまま続投した。壁展開の他にも身代わり持ちのカグヤ・ミミッキュを貫けたりと、活きる場面は多かった。
意地特化+珠の火力が最強。陽気最速で上から行動できる偉さよりもステロ+龍舞珠の火力で有象無象を縛れる強さを優先。
ゴリランダー
性 格:意地っ張り
特 性:グラスメイカー
実数値:193(140)-194(252+)-116(44)-*-91(4)-114(68)
持ち物:拘り鉢巻
技構成:ウッドハンマー/叩き落とす/蜻蛉返り/グラススライダー
調整先
S-準速61族+1
本構築の主軸③
カバ・ヒトムを絡めたサイクルで有利対面から火力を押し付けたり、疲弊した相手を高火力先制技で一掃する。
珠ドラパがDMの撃ち合いで取りこぼした相手を鉢巻グラスラで縛っていく動きが強かった。ドラパとダイホロウBダウン+鉢巻グラスラのリーチが凄まじい。
蜻蛉返りはカバを噛ませたGF下のステロ欠伸サイクルを円滑に行う上で非常に便利な技。カバの誘う水全般に受け出し→ゴリラ受けのサンダーカイリューを呼びながら蜻蛉返り→カバ着地の動きが強かった。カバドラパ+ゴリラと選出した際にナットの処理に手間取ることが多かったため、馬鹿力の採用も一考。その場合切るならウドハン。
鉢巻グラスラのリーチを落としたくなかったので意地特化。ラプラスなどに上から行動するためSに振った上で、ミミッキュ・ウーラオス・ウオノラゴンとの撃ち合いを意識してHB厚め。
ヒートロトム
性 格:臆病
特 性:浮遊
実数値:143(140)-*-128(4)-138(100)-129(12)-151(252+)
持ち物:拘りスカーフ
技構成:オーバーヒート/ボルトチェンジ/鬼火/トリック
調整先
S-最速(スカーフ準速ウーラ・最速レヒレ意識)
DL調整のD>B
スカーフ対面操作枠。スカーフボルチェンからカバ・ゴリラなどを着地させてサイクルや展開を円滑に行う。スカトリ+鬼火でレヒレカグヤなどの起点を作る役割も担う。
サンダーへ明確に有利というわけではないが、雰囲気は強いのでカバが出せない時はヒトムで上手く誤魔化していた。
サンダーに受け出す際の被ダメを軽減するためHに振り切りたかったが、火力が低すぎるのも嫌だったのでHCSベース。
この調整のFCスカーフロトムは過去に何度も使ってきたが、個人的に使い勝手が良く気に入ってる。タイプ・技全てが偉い。自分のやりたいポケモンをさせてくれる愛しのポケモン(自分がこのポケモンを使うと、型読みされてどの対面でもボルチェン読み地面後投げやスカトリ読み行動をされまくるのが悩み)
カプ・レヒレ
性 格:図太い
特 性:ミストメイカー
実数値:177(252)-*-183(252+)-115-151(4)-106
持ち物:混乱実
技構成:波乗り/ドレインキッス/瞑想/鉄壁
対悪ウーラ・状態異常耐性枠。サイクル下での最低限のクッション+詰ませ枠。
主にポリ2ミミウーラなどの対面的な動きをする並びに投げる。搦め手やタイプ一致抜群技でレヒレを倒す手段を持たない選出をされていた場合は大体詰ませられる。
ドレインキッスが非常に優秀でウーラフェロ+後続で役割集中的な動きから処理を狙ってくる相手を削りながらHP管理して切り返せる。ポリ2などにも瞑想ガン積みからゴリ押しが可能。
混乱実はカバに残飯が取られた兼ね合いで持たせた。混乱実発動→瞑想or鉄壁積み→ドレキの流れで対面打ち勝てる場合が多かったりと、最低限サイクル参加する上での回復ソース確保+対面性能を底上げできるのが良かった。
HB特化なのはウーラフェロノラゴンなどからの被ダメを最小限に抑えるため。
テッカグヤ
性 格:控えめ
特 性:ビーストブースト
実数値:189(132)-*-124(4)-152(92+)-125(28)-113(252)
持ち物:パワフルハーブ
技構成:エアスラッシュ/メテオビーム/宿木の種/身代わり
調整先
HB-DM時陽気珠エースバーンのキョダイカキュウ確定耐え
S-準速(+1で最速霊獣ボルトまで抜ける)
DL調整のD>B
参考元
対ゴリラ・ランド枠。サブエース枠。
崩しエースとして2パターンの手段を持つのが強い。パワフルメテオはサンダーナット絡みのサイクルに。やどみがはラキドヒドのような受け寄りの低火力サイクル、ラグ始動の展開にそれぞれ刺さる。
耐性と耐久+やどみがの採用によりサイクル参加もできるおかげで、相手の構築や場面に応じて柔軟に役割を切り返られるのが偉い。ドラパと2枚エース選出をしつつ、カバ+カグヤでサイクルを回す→ドラパorそのままカグヤを通すといった動きが強かった。
エース+最低限とサイクル性能を両立させたかったのでHCSベース。
選出パターン
1.++
基本選出。
カバ+ゴリラでサイクルを回しつつステロ欠伸展開→ドラパで龍舞積んでDM+鉢巻ゴリラでスイープ。サンダーノラゴン絡みにはこの選出。有象無象をゴリ押せるパワーと高い汎用性があるので、困ったらこの選出。
2.++( or )
ドラパの通りが悪い構築やサンダーナット絡み・ラグ絡みにはこの選出。ゴリラを選出する際の動きは1-1と同じ。ヒトムを投げる際はカバ+ヒトム+カグヤの3体でサイクルを回しつつカグヤを通す(場合によってはヒトム)動きを取る。
3.++
ドラパとカグヤ共に通りが良い場合の2枚エース選出。ドラパとカグヤがどちらもDMに依存しない性能を持つエースなおかげで盤面に応じて片方へDMを切った際、もう片方を腐らせる事態が起こらないのが偉い。受けループにはこの選出をすることが多い。
4.++α
レヒレで詰ませられそうな構築、ポリ2ミミウーラのような初手DM系統の対面構築にはこの選出。相手の初手DMをカバで腐らながらステロ欠伸→裏のレヒレで詰ませる動きを取る。ラスト1枠は相手に応じて適宜選出。
カバは基本的にほぼ選出。その上で通すエース枠を選び、ラスト1枠を相手に応じて2枚エース(ドラパ+カグヤ)、サイクル・スイープ(ヒトムorゴリラ)サイクル・詰ませ(レヒレ)を決める。
カバ自体はメタられやすいポケモンではあるので、明確なメタ枠が来るのを予想できる場合にはちゃんと立ち回りでのケアが可能な選出をするよう気をつける。
おわりに
TNなみのはな:最終順位5位/レート2122
TNしおこうじ:最終42位/レート2073
S4振り2度目の最終1桁、最終1ページ目としては3度目という結果を納めることができて嬉しいです。
今期は良くも悪くも現状における自分の実力を客観視できました。来期以降は自分のペースで少しずつ構築作り、立ち回り等を研鑽して今以上の実力を身につけていきたいと思います。その上で再び1桁、そして1位を狙えるよう頑張ります。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
スペシャルサンクス
・「frontier」チームメンバー「ホウエンビビンバ」の皆さん
・ねるにちの皆さん
・マリカ窓の皆さん
・常日頃応援の言葉をかけてくださる方々
いつも本当にありがとうございます。
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