コンセプト
欠伸ステロ・トンボルチェンを駆使したサイクル展開からエースを通す
構築経緯
1.私が最も好きなポケモンであるメガジュカインを活躍させたいと思い、構築を組み始めた。
2.メガジュカインを活かすための取り巻きを考えた時、エンペルト・カバルドン、所謂カバエンペの並びに注目した。
ジュカインに一貫するタイプを2体の並びで切れ、ジュカイン単体で苦手なテテフ・ゲンガー等の特殊はエンペルトで、ガルーラ・バシャーモ等の物理はカバルドンでそれぞれ受けることができる。またカバエンペの2体で「ステロ」+「欠伸」を絡めて相手を削りつつサイクルを回しながらジュカインを通していく展開がジュカインの性能を有効に活用できるのではないかと考え、この3体を構築の基本選出として残りの枠を検討した。
3.上記3体で重い相手に対処するための枠としてカバルドンだけではまだ重い物理全般を誤魔化したり、ドリュウズ・ガブリアス等の物理地面タイプの一貫を切る枠としてランドロス。ボルトロス・コケコやリザY等の特殊電気・炎タイプの一貫を切る枠としてヒートロトムをそれぞれ採用した。
ヒトムランドの並びを取ることで「トンボルチェン」による対面操作技を駆使した展開が可能となり、カバエンペの「欠伸」+「ステロ」による展開が通しにくい場合にも柔軟に選出を組んでサイクルを回せるようになった。
4.最後に上記5体だけでは受けループを筆頭とした高耐久で固めた並びの突破が困難なのと、エースがジュカインだけではやや突破力に欠けるため、ジュカインが通せない時のエースとしてマニューラを採用した。
で完成。
以下個別解説に移る。
【個別解説】
ジュカイン@ジュカインナイト
性 格:臆病
特 性:新緑→避雷針
実数値:145‐*-96(4)-216(252)-105-216(252)
技構成:エナジーボール 龍の波動 めざめるパワー炎 身代わり
役割対象
概要
構築の主軸。エースその1。取り巻きで相手を削ってからこいつを通していくのが本構築の主な勝ち筋となる。カバエンペの「欠伸」+「ステロ」ループで相手を眠らせたところに後出し→身代わりを残す→盤面を制圧していく立ち回りが強い。カバマンダ・トノラグ等独自の技範囲が刺さる並びは多いため、相手の構築次第ではかなり活躍することができた。
技構成詳細
エナジーボール:メインウェポン。なにかと小回りが利いて便利。Dダウンの追加効果が優秀で、ポリ2・カビゴン辺りへ連打しつつ追加効果を引いて突破する場面もたまにある。
選択肢の「リーフストーム」は読み合いの場面で小回りが利かなかったり、Cダウンがネックになる場面が多かった。また草技に2つも技スペを割く余裕はないため、今回は不採用。
竜の波動:メインウェポン。確定。
めざめるパワー炎:サブウェポン。「気合い玉」と選択だが、本構築はナットレイ・ハッサム辺りへの打点が少ないため「めざ炎」を採用。ギルガルド・エルフーン辺りへの打点を確保できるのも地味に大きい。
選択肢の気合い玉は、カビゴン・ヒードラン・ルカリオを相手する際に欲しい場面が多かった。めざ炎と気合玉は構築と環境によってどちらを採用するかが異なるが、今回はめざ炎の方が有用と判断したため不採用。
身代わり:有利対面での安定かつ強力な択となる。先述したようにカバエンペの欠伸+ステロループで起点を作ってからの身代わりが強い。
エンペルト@食べ残し
性 格:穏やか
特 性:激流
実数値:191(252)-*-108-131-166(236)-83(20)
技構成:波乗り 欠伸 ステルスロック 吠える
役割対象
概要
起点作り要因その1。特殊受け枠。カバルドンと合わせて運用し、欠伸+ステロループで相手を削りつつ裏のエースに繋ぐ。
起点作りの他、優秀な耐性と特殊耐久を活かしたテテフ・ゲンガー等へのクッション。「欠伸」+「吠える」によるウルガモス・パルシェン等の積み展開やオニゴーリ等の害悪系統からの起点回避。受けループ系統やポリゴン2・テッカグヤ等の高耐久への誤魔化しを担ったりと、活躍の幅は多岐に渡った。本構築のMVPであり、エースを通す前にこいつだけで試合が終わることも多々あった。
カバルドン@ゴツゴツメット
性 格:腕白
特 性:砂起こし
実数値:212(204)-117-187(252)-*-92-71(28)
技構成:地震 氷の牙 欠伸 怠ける
役割対象
概要
起点作成要因その2、物理受け枠。先述した通りエンペルトと合わせて運用する他、ランドロスと併せて物理受けとしてガルーラ・バシャーモ等の物理全般へのクッションを担う。
こいつ自体へのメタが現環境においてかなり進行しているため、思うように動かせない試合も多かったが、生半可な物理攻撃はものともしない物理耐久の高さと、砂ダメ・ゴツメによる定数ダメージ稼ぎはメタが貼られてもなお強かった。
ヒートロトム@防塵ゴーグル
性 格:控え目
特 性:浮遊
実数値:157(252)‐×‐127‐170(240)‐129(12)‐107(4)
技構成:オーバーヒート ボルトチェンジ めざめるパワー氷 毒々
役割対象
概要
「トンボルチェン」枠その1。催眠対策。ランドロスと併せて「トンボルチェン」でサイクルを回す他、優秀な耐性で他のポケモンでは相手が難しいボルトロス・リザY等の特殊電気・炎タイプやメタグロス・マンムー等の耐性上有利な相手への誤魔化しを担う。
持ち物は元々「混乱実」や「突撃チョッキ」を持たせていたが、本構築がキノガッサを筆頭とする胞子持ちへの対策が薄かったのと持ち物を「防塵ゴーグル」に変更した。また技に「毒々」を採用することで構築上突破手段に欠けるカビゴン・クレセリア・ポリゴン2等の高耐久に対して、毒々を絡めた処理を行えるようにした。
ランドロス@拘りスカーフ
性 格:陽気
実数値:165(4)-197(252)-110-×‐100‐157(252)
技構成:地震 馬鹿力 岩雪崩 蜻蛉返り
役割対象
概要
「トンボルチェン」枠。先述した通りヒトムと合わせて「トンボルチェン」サイクルを回す他、カバルドンだけでは対処の難しい物理全般への誤魔化し。ガブリアス・ドリュウズ等の地面タイプの一貫切りを担う。「拘りスカーフ」持ちのアタッカーとしての性能も申し分なく、ジュカインとマニューラのどちらも通しづらい場合にはこいつを通して勝つことも多々あった。
マニューラ@悪Z
性 格:陽気
特 性:プレッシャー
実数値:143-177(252)-86(4)-*-135-145(252)
技構成:地獄突き 毒突き 氷の礫 剣の舞
役割対象
概要
エースその2。ジュカインでは突破が困難な受けループや対面の並びに選出していく。
「剣の舞」を積んだ後の「Z地獄突き」の火力が驚異的であり、A2↑「Z地獄突き」が
H204B170テッカグヤに183~216(89.7~105.8%) 乱数1発(37.5%)
H157B224ドヒドイデに139~165(88.5~105.0%)乱数1発(31.2%)
と、マニューラに対して後出ししてくる大体の高耐久を「ステロ」込みであれば確定で倒せる火力を誇る。「剣舞」を積んで一気に全抜きを狙ったり、また初手に出してZ地獄突きで一気に負荷をかけたりと他のポケモンでは難しい高火力でのゴリ押しができるので、何かと重宝することが多かった。
技構成詳細
地獄突き:メインウェポン。
毒突き:サブウェポン。カプ・レヒレ・マリルリに対する打点。ジュカインが選出できないかつマニューラで上記のポケモンを処理しなければならない時に重宝する。
A2↑「毒づき」が
H177B135カプ・レヒレに154~182(87.0~102.8%)乱数1発(18.7%)
なため、「ステロ」や取り巻きで削ることができていれば剣舞を積んで強引に突破することが出来る。
氷の礫:先制技。確定。
剣の舞:積み技。確定。
選出パターン
①ororor
カバエンペで欠伸ステロループorランドエンペでサイクル→ジュカインorマニューラorランドロスを通す。
②oror
③
ジュカインとマニューラを両選出。両エースで負担を与えていく→様子を見てエンペで欠伸ステロ→両エースのどちらかを通していく。
④ororor
トンボルチェンサイクル。誰かで全抜きを狙うというよりかは、相性補完の取れた3体の並びでサイクルを優位に進めて勝ちに行く。
⑤
④同様相性補完の優れた組み合わせでサイクルを優位に進めて勝ちに行く。カバヒトムでサイクル→誘う水タイプをジュカインで処理しつつ通す。
⑥
等の受けループ用選出。エンペルトでステロを撒いたりヒトムで毒々を入れながらサイクルを回し、最終的にマニューラを通す。
基本的には最も汎用性が高く、また多くの構築と戦える①②④のどれかで行く。③⑤は相手に苦手なポケモンが多い時、選出を読み切って行く。⑥は受けループ特化。
おわりに
6世代ORAS~7世代USMまで構築の面子や個々の型を試行錯誤し続けてようやく完成した構築です。
6世代ではORASのS15にて最終レート2117。7世代ではSMのS6にて最終レート2114を達成することができました。ただUSMでは未だレート2000すら達成できていないため、7世代が終わるまでにレート2000、あわよくば2100を達成してジュカインと共に今世代の最後を迎えられたらと思います。ここまでご覧いただきありがとうございました。
↑SMいつぞやのシーズン
↑USMシーズン15